MENU / BACK
〜 FF NOVEL <FFIX> 〜
by テオ


美味しいカエルの食し方 【FFIX】 クイナ





お待たせしたアルね〜。
クイナアルよー。

講義を始める前に一つだけ聞きたいことがあるアル。
みんなちゃんと食事してきたアルか?
食欲の秋に相応しく、ワタシの講義はきっとお腹すくアルから、
しっかり食べてから受けて欲しいアル。
ん? ワタシアルか?
もちろん食べてきたアルよ〜。
た〜っぷりと食べたアルから、一時間はきっと大丈夫アルね。
みんなも大丈夫アルね〜。

それでは、今日の講義を始めるアル。

おお、その前に今日の講義の議題が何アルか、みんなわかってるアルか?

そうアル。
「美味しいカエルの食し方」アル。


では、始めるアルね。
大きく分けて、カエルには3つの食べ方があるアル。
「ナマ」と「煮る」「焼く」アルね。

まず最初は「ナマ」についてアル。
これはもう説明するまでもないアルねぇ。
やっぱりカエルは「ナマ」が一番アル。
捕まえた生きのいいのを、こう舌でくるんで一気に食べるアル。
堪らないアルね〜。
中でも金のカエルは絶対に「ナマ」に限るアルね!
あれは、もう絶品アルよ〜♪
(しばし、クイナ遠い目にて妄想に浸っているため、講義中断)

ふぅ〜、思わず思い出してしまったアル…
(うう? 知らない間に教卓がヨダレでべたべたアル……)
(ワタシは、知らないアル〜 黙っていればわからないアルね〜 にやり)


そこ、ナニしてるアルか?
ワタシの大いにタメになる講義の最中に寝るとは何事アル!
けしからんアル。
さっさと起きるアル。
わかったアルね?


次、いくアル。
えー、次は「煮る」アルね〜。
でも、これはあまりオススメではないアル。
ん? 理由アルか?
それはアルねぇ…。
ワタシが好きではないアルからアル〜。


そこ! ナニひっくり返ってるアルか!
さっさと起き上がるアル!
今日はどうも落ち着かないアルねー。


最後アルよ〜。
「焼く」アル〜。
ワタシは「焼く」もかなり好きアル〜。
ただし! アル。
焼き方が問題アルね。
それをこれから説明するアル。
ちょっと長くなるアルよー。

ん? どうしたアル?
ざわついてるアルね…
・・・・・
わかったわかったアル。
ちゃんとみんなの分も用意してあるアルよ…
本当は「ナマ」の方が美味しいアルが、
今日は特別アル!
大奮発アル!
だから静かに聞くアルよ〜。
わかったアルか〜?

まず、竹串を用意するアル。
そうアル、それアル。
そして、それをカエルの真中に刺すアルね。
このトキ、気をつけるアルよー。
ちゃんと真中に刺してないアルと、
焼いてるトキに、落っこちるアルよ。

しっかり串刺しにしたならアルね。
中火でじっくり焼くアル。
外側が黒くなるまでアル。
黒くなってきたら、仕上げにちょっとだけ強火にするアル。
そうすると、外はカリカリ内はナマになるアルよ。
これこそ、プロの技アルね。
感心したアルか?


そこ! アルっ!
ワタシの大事な講義のトキに内職しては駄目アル!
これは没収アルー!

(いったいナニをしていたアルか?)

『変しい変しいダガー様』

(ラブレター、アルかぁ?)
(でも、これ間違ってるアルよ)
(こんなモノ渡したら笑われるアルよ〜)
(おまけに絶対フラれるアル〜)
(そうすると、ワタシが助けたことになるアルね)
(感謝するアルね〜〜)


これが「秘伝!クイナのカエルの黒焼き」アルよ〜♪

わかったアル! わかったアル!
そんなに食べたいアルかぁ。
大丈夫アル!
みんなの分もちゃんと用意してあるアルよ。
この箱の中アル。
ほら、アル………


・・・・・

・・・・・

・・・・・


(しまったアル)
(さっきお腹すいたトキ、全部食べてしまったアル)
(忘れてたアルー)
(どうするアルか〜〜〜)



こほん、アル…

あー、今日のカエルはアルね…
ちょっと…

調子が悪いそうアル。

だから、今日はココまでアルね!


では、さよなら〜アル〜〜



(逃〜亡〜〜アル〜〜〜)









「一緒にTALK」に投稿した作品です

BACK