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〜 FF NOVEL <FFVII> 〜
by テオ


RAINY SOUL

・・・あ・・め・・・
雨。ああ、雨か。
これは雨だ。そ・う・だ。



今?今は、いつだ?・・・わからない・・。














オレ、俺は誰だ?




わ・か・ら・な・い。




そういえば、あの時も雨が降っていた。
追われて、そう、追われていたんだ。俺たちは。
誰に?俺たち?
俺と、誰だった?

だめだ。思い出せない。とても大事なことだったのに。

『サンプル』
覚えているのは、それだけだ。
毎日のようにそう呼ばれていた・・・。
サンプル、いやな言葉だ。
名前?いや、違う。そうじゃない。

暗い・・・。
ずっと暗いところにいた・・・。
わずかな光と薬品の匂い。
・・でも、一人じゃなかった。一人じゃない?
そう、いつも声をかけてくれる奴が、いた。
誰だった?
黒い、シルエット。
黒い髪と、力強い声。
しっかりしろと、がんばるんだと励ましてくれた。
ア・レ・ハ・ダ・レ・ダ? オ・レ・ハ、・・ダ・レ・ダ?

背中が重い。剣? 大剣だ。
これは、俺のか?
いや、あのソルジャーが持っていた・・・。
ソルジャー、ソ・ル・ジャ。オ・レ・ソ・ル・ジャ・・ナ・ル。

そう、ソルジャー、ソルジャーだ。オレはソルジャー。
ソルジャーになっての初任務。セフィロスとの。
最強のソルジャー・セフィロス。

セ・フィ・ロ・ス? うぁ、な、なんだ?頭が、からだがしびれる。


「ねぇ。大丈夫?」

・・誰だ?

「どうしたの?」

なんて言ってる?

「!!! クラウド?クラウドなの?」

目の前にいるのに、ぼやけてよく見えない。

「クラウドっ!クラウドでしょ?」

誰だ、これは。なんだか懐かしい声・・・。
「ぅ、ク、ク・ラ・ウ・ド。」
ク・ラ・ウ・ド?誰が、クラウド・・・。
「オ・レ、ク・ラ・ウド。ぅ、うう、うわあぁぁぁ〜〜〜!」
アタマがイタイ。痛い。誰か止めてくれ。
痛い。苦しい。
逃げるんだ。寄るな。俺に近寄るなっ。
俺は、帰るんだ、・・・ファのところへ・・。
「グ、グァァ・・、う、あ、ティ、ティ・・ファ・・。」
途端に嬉しそうな声が返ってきた。
「そうっ!そうよっ!ティファよ。ほんとにクラウドなのね。」

ティ、ファ、ティファ。思い出した。
俺はティファのところに、ふるさとに帰ろうとしていたんだ、あの頃の。
ティファか?これが?
そういえば、昔のおもかげがある。
人懐っこそうなまなざし、きれいな黒髪。
黒髪・・。何だった?何かがひっかかる。
大事なこと・・・。
まあ、いい。
もう、そんなことはどうでもいい。

俺は、クラウド。クラウド・ストライフ。
神羅のソルジャー、いや、元・ソルジャーだ。
俺は、もう自由なんだ。

他のことなんか、関係ないね。


・・ to be continue FF7 ・・


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