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〜 FF NOVEL <FFX> 〜
by テオ


祈りのしずく 【FFX After Ending Story】 Side 1

〜〜 ユウナ 心の旅 〜〜





Side 1  【 胎  動 】






∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞





「俺はただの夢じゃない だろ?」



<そうだね>



「夢?」



「こっちの話」





∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞





<それから・・・キミ すべてが終わったら・・・>

<僕たちは夢見ることをやめる>

<僕たちの夢は・・・消える>



「うん あんたたち 長い間 がんばったもんな」



<・・・ごめん>



「お疲れさん!」



「何の話?」



「何でもない!」

「そんな顔 すんなよ 俺たち『シン』を倒せるんだぞ!」

「もっと 嬉しそうな顔しろよ!」



「何か隠してるよね」



「隠してない!」



「ほんとに?」



「・・・・・」



「ウソ・・・下手だね」





∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

















ピ−−−−−−−−−−−−−−−−−−


ウソ


ピ−−−−−−−−−−−−−− −−−−−− ---- - - -


下手 だね



ルカの海に響き渡る指笛の音。

思いを込めて、ユウナは吹き続ける。


「ユウナ もう、そろそろ・・・」

ルールーがためらいがちに声をかけると
もうそんな時間?というように一度振り返り、
ユウナは小さく「はい」と返事をすると
名残惜しげに桟橋を後にした。

そして、スタジアムに向かいながらうつむき加減に、呟いた。


「ウソ つき・・・」







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「時々でいいから・・・」

ううん

「いなくなってしまった人たちのこと・・・」

私も

「思いだして・・・ください」

ウソつき、だ




時々なんて、ウソ。

いつも、いつでも思い出してる。


違う。


思い出なんて、ウソ。

まだ、思い出になんてなってない。

今も現実なのに・・。

きっと、ずっと。




視界が霞む。




だめ。


今の私には必要ない。

ウソつきのためになんか・・・・・。

だから、せめて笑っていよう。

やっと訪れた、心の底から笑って過ごせる日々。




のはずなのだから。









〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜










光が見える。


今まで長い夢を見ていたようだ。


<う〜〜〜ん〜>


弛緩しきった手足を思いっきり伸ばし、

心地よく自分のまわりを包む生命の源に身を委ねる。


<さあ、行こう>


あそこへ。

あの光の元へ。

そこには、オレの求めるものがある。

オレを必要としてくれる人がいる。





なのに・・・・






何故か ひどく  遠い・・・・











To be continued.



<<冒頭会話:“バハムート”>>



■作者からのメッセージ
やっとFFXのAfter Endingのお話を載せることが出来ました。
プロローグ部分を投稿寸前に2つに分けたためちょっと短めですけど、
そのかわりSide 2もすぐUPできると思います。
ですからこの回が、一応プロローグということになりますね。(これだけ他と表現方法ちょこっと違うし・・)

執筆苦労話なぞは、次回以降においおいと・・・。



一応、8話くらい続く予定なんですけど、最後までお付き合い願えれば幸いです。

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