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〜 FF NOVEL <FFX-2> 〜
by テオ


翼に変えて

第十八話・回天驚土3







 気がつくと、私は濃い霧の中に一人だった。
 誰もいない、何もない、無音の世界。

『なに? これ……』

 視界も頭の中もボウっと霞んでいる。

『……ゆめ?』

 自分では声を出して言っているつもりなのに、言葉は頭の中に響いている。
 
―― そっか、夢なんだ、これ

 何故か、夢の中で夢だとわかっていた。
 ふわふわと浮遊しているような…不思議な感覚。

 その時。

 今まで何もなかった私の目の前に、くっきりと人の姿が現れた。
 唐突に。

 見間違えるはずのない、大好きな後姿。

『――――――!!!』

 自分でも気づかないうちに、叫んでいた。
 キミの名前を。
 言葉になってくれない声を必死に搾り出して。

 ………でも。

 遠い、キミ。
 遠くて、遠過ぎて、手を伸ばしても届かない。
 必死で追いかけようとしても、同じだけ離れていく。

 追いつけない、追いつかない。

 どうして私を置いていくの?
 いつも、いつでも、一緒にいたいよ。

 連れていって、私も。

 ねぇ…………





「シューイン!」

 自分の叫び声とともに、視界と思考が急速に戻ってきた。
 レンは自室のベッドの上にいた。そして、天上に手を伸ばして起きあがっている状態だった。傍らには、驚いた表情のマリサが見守っている。
「レン…。大丈夫?」

―― ……夢?

 わかっていたような気がする。これが夢だと。
 夢だということは明らかだったけれど、ひどく現実的な夢だった。
 そう、シューインが行って……。

「!! マリサっ! 私、どれくらいこうしていたの? 彼は? シューインはっ?!」
「レン……」
「私、行かなくちゃ。彼を止めなくちゃ」
 あの黄昏の別れから、レンにとってはまだそれほど時間が経っていない……はずだった。いてもたってもいられなくて、レンはいきなりベッドから降り立って走り出そうとした。が、急に動いたための目眩に襲われ足元もふらついておぼつかない。慌ててマリサが支える。
「起きたばかりじゃ無理よ、レン」
 心配そうなマリサの言葉も、今のレンには聞えない。
「早く止めないと、行ってしまう…」
 レンを支えながら、マリサは複雑そうな顏で言う。
「レン、レンっ。あのね、落ちついて聞いてね。実は……」
 いかにも歯切れの悪そうな様子から、遅まきながらレンはマリサの状態がただごとでないことに気づいた。
―― まさか……シューインに何かが?
 今のレンの思考は、当然シューインのことへと直結してしまう。
 そのことを充分過ぎるほどに知っているはずのマリサは、だが、なんだか様子が変だった。
 落ちついて聞けと言ってる割りに、マリサ本人の方が忙しなく落ち着きが無い。言い澱んでいる口元も開いては閉じるを繰り返し、目線はうろうろと定まらない。
 何と言えばいいのだろうか。
 それはマリサ自身に余裕がまったくない、といった感じだった。
 レンにとって、シューインに関することがどんなに大きなことかは理解していても、それを凌駕するほどの重大事が、彼女が気を失っている間にマリサの身に起こったということだろうか。
 それとも…………?

「マリサこそ落ちついて。何があったの? ちゃんと話してくれる?」
 本当はシューインのことが気がかりで仕方なかったが、まずはマリサから自分が眠っていた間に起こったことを聞かなければ、そこまで到達しそうになかった。
 レンの心配そうな声音を聞いて、やっとマリサは立場が逆転してしまっていたことに気づいた。
「……あ、ごめんね、レン。私も何をどうしていいのかわからなくて……」
 少しばかり冷静さを取り戻したマリサが、大きく息をついて己を落ちつかせようとしている。それを見て、レンもこれから語られることについて、それなりの覚悟を決めようとゴクリと唾を飲んだ。
「ね、話してくれる? 私が眠っている間に何があったのか……全部」
 そう言うレンの瞳をじっと見つめて、マリサも思い切ったように口を開く。
「うん……あのね、レン。あれから……大変なことがあったのよ…」



 レンが倒れてから、マリサはいつものようにずっと付き添っていた。それまでにも、コンサートの後にレンが倒れたことは1度や2度ではなかったのだから。だが、前回だけはシューインが付き添っていてくれたから、マリサはその役目から開放された。一抹の寂しさはあったけれど、友人として、いや家族としてと言った方が近いかもしれない安堵感もあった。
―― やっと、私以上にレンのことを理解してくれる人が見つかったんだものね
 けれど、今度は、そのシューインが原因で倒れてしまったレン。もちろんその前のコンサートでの疲労が残っていたのが一番の要因ではあるのだろうが…。
 それまでと違い、浅い眠りの中、それまでは口走ったことのないうわ言でシューインの名を呼び続けるレンを見守ることは、マリサにとって沈痛な面持ちにさせる以外の何物でもなかった。

 そんな時だった。
 突然、全ザナルカンド市民に向けて、スフィア放送を介しての通達があったのだ。
 それも、市民たちに深く敬愛されながらもほとんど表舞台に立つことはなかった、エボンその人が、自らスフィア映像の中からではあったが直接語りかけてきたのである。




 私の愛すべきザナルカンドの市民たちよ。
 心して聞いて欲しい。
 美しきスピラの宝石、我らがザナルカンドはもうすぐベベルによって滅ぼされる。
 おそらく大多数の者たちは唐突過ぎて、すぐに信じることなどできないだろう。
 信じ難いことだからこそ、私がこうして皆に伝えている。
 この戦争に、ザナルカンドは敗北する。
 予言でも予想でもなく、これは動かしがたい現実なのだ。
 残念なことに、戦争において、我がザナルカンドはベベルに及ばなかった。
 だが、私はむしろ、それを誇りに思う。
 何故なら、このザナルカンドこそ最上最良の都市であったという証明でもあるからだ。
 人を殺すためではなく、人を生かすために、機械の発展に努めてきたという…。
 しかし、戦争は人を殺さねばならない。
 その矛盾の中に身を置かなければならなくなった、
 この状況を作ってしまったことこそを、
 私を始めとする指導者たちは、皆に詫びなければならない。

 ザナルカンドは滅びる。
 スピラにおいて、最高の理想の都市であったザナルカンドが……。

 いや、至上の楽園、理想郷たる我がザナルカンドが滅びることなどない。
 そう、このエボンがいる限り。

 市民の諸君。
 私の最後の願いを聞いて欲しい。
 私はこのザナルカンドを永遠の都市としたい。
 この私、エボンにならば、それができる。
 私と、そして私と志しを同じくしてくれる者たちさえいれば……。

 私は長年に渡って、その方法を模索してきた。
 しかし、このスピラにおいて、永遠は不可能なのだとわかった。
 ベベルのような存在があれば、いつ何時、また再び同じことが起きるかわからない。
 私の力をもってすれば、一時、ベベルを退けることもできるだろう。
 だが、私がいなくなった後は……。
 私とて、人として生きれば永遠ではないのだから。
 だからこそ、永遠を望もう。
 今なら、それが可能になる。
 私と、皆の思いを一つにすれば、一つになり得る今であれば。

 スピラでの存在を捨て、永遠の狭間へと旅立とう。
 私が存在のすべてをかけて、守ってみせる。
 私と、娘・ユウナレスカ、そしてゼイオン将軍がそれを為してみせる。
 信じて欲しい。
 信じて、私と一緒に来て欲しい。

 私たちのザナルカンドを悠久の地とするために。

 決断は今すぐではないが、時間はない。
 呪わしいことだが、ベベルによる蹂躙の時は近い。
 侵略者に、この地に踏み入られる前でないとそれは不可能となる。
 最後の決断だ。
 よく考えて欲しい。
 賛同してくれる者は、私が永遠を約束する。
 永遠を望まず、このまま潔く果てるも良し。
 決心がついた者は、ガガゼト山麓の湖へと赴いて欲しい。
 動けない者は、私が手を貸そう。

 最終決断の時、もう一度、私は姿を現す。
 それまで……よく、考えて欲しい……。





「…そ、んなことが……」
 マリサから話しを聞き終わった後、レンはしばし呆然としてしまった。
 おそらくほとんどの市民たちも、初めてこの放送を聞いたり、直接聞けずとも人伝に聞いて、レンと同じような状態だったのだろう。マリサの様子からもよくわかる。
 寝耳に水、とはこういうことだろうか・・・。
 戦況の悪化など、噂になってはいた。
 もしかしたらこの戦争は負けるかもしれないと、陰で囁いている者もいた。
 しかし、誰も本気でそうなるとは夢にも思っていなかった。
 召喚士であるレンでさえ、その身が今までの召喚士たちと同様に失われてしまうかもしれないと覚悟はしていたが、この戦争に負けてザナルカンドそのものが消失してしまうとまでは考えてはいなかった。
 全市民は、初めて思い知らされた。
 戦争に負けるとは、そういうことなのだと。

―― でも、永遠の狭間へ旅立つ……って…?

 同じ召喚士であっても、エボンがいったい何を考え、何を為そうとしているのか、レンには遠く思いも及ばなかった。
 過去にも、そして未来永劫、召喚士として並ぶ者などいないであろうエボンだからこそ。
 エボンが目指す高みは、きっと彼本人にしか理解できないのかもしれない。
 いや、彼の娘であり、その差は歴然なれど彼に次ぐ力の持ち主であると称されるユウナレスカならばあるいは……。少なくとも、他の誰よりもエボンの意思は伝わっているのだろうから……。

 マリサが深い困惑の中にいるのが、レンには痛いほどよくわかった。
 けれど、きっとその答えは決まっているのだろう。
 他の市民たちも、同じように……。

 その時だった、部屋の扉をノックする音がしたのは。
「え?」
 とっさに顏を見合わせたマリサも怪訝な顔をしている。レンがまたも倒れたことは寺院の皆が知っているから、すべてを心得たマリサにレンのことは一任されていた。だから、マリサが関知しない来訪者の予定などありえないのである。
 少しの間をおいて、静かに扉が開かれた。


 そこには、現ザナルカンド評議会議長・ザンギン、その人が立っていた。

 ザンギン、シューインの父でもある彼を、レンは当然よく見知っていた。それはマリサも同様である。おそらく、エボンの次にザナルカンド市民に知られ、尊敬されているであろう人物なのだから。



 機械戦争が勃発し、あまつさえこれだけ長く続いてしまったのは、見方を変えればザンギンが原因とも言えなくもない。
 悪い意味ではない。
 ザンギンの手腕がなければ、もっと早くにザナルカンドは陥ちていただろう。
 これは余談だが、ベベルとザナルカンドが開戦した当時、ザンギンは評議会議長ではなかった。彼は長い議員生活の中で数年間だけ、政治から退いていた期間があった。あまりにも人望を集め過ぎたため、複数の政敵に結託されて、その地位を追われたのである。ザンギンは冤罪の罠にハメられ議長辞職を余儀なくされた。しかし、彼は無駄に抗がわず、真摯にこれを受けとめたのだった。逆風の時は逆らわず動かず、何もそこまでと周囲の者たちに言われながら、議員の席をも一時辞していた。
 そして、機械戦争勃発後、早々に当時の政権は破綻したのだった。ザンギンのような強力な指導者のいない寄せ集めの政権では、それは為るべくして為ったとも言えよう。
 裏を返せば、もしもザンギンがその時に議長であったならば、戦争は回避できていたかもしれない。けれども、起こってしまった事実を消すことはできない。その後、ほぼ全市民に請われて政治の表舞台に復帰したザンギンは、全力でザナルカンドとベベルの関係の改善に努めた。
 が、ザンギンがその手腕をふるうには、時は遅過ぎたのだった。
 こじれ、深まった両都市の溝は、もう修復不可能なところまで来ていた。
 なにより、取り返しのつかぬほど多くの生命が既に失われてしまっていたから・・・。
 議長に再就任したザンギンが、少しでもザナルカンドに優位な状態での休戦や和平を画策しても、ことごとく徒労に終わっていた。この戦争に勝利すればスピラ随一の都市国家の名を欲しいままにできるという、美味し過ぎる餌が目の前にぶら下がっているベベルが、ザンギンがいくら策を尽くしてもそれに乗るはずはなかった。
 それ故、市民たちより一足早くエボンから最後の決断を言い渡された時、エボンとは違う方法でザナルカンドを救おうとして為せなかったザンギンの苦悩は、冷たく澱むスピラの深海よりも深かったのである。



 二人の女性が自分を凝視したまま動けずにいることに、ザンギンは思わず微苦笑を浮かべた。極度に緊張している気配がビンビンに伝わってくる。だから、ザンギンの方から口を開いた。
「非常識は承知の上で、失礼する。ご存知かとは思うが、私は……」
「……ザンギン…議長…」
―― シューインのお父さん……
 今まで議長に抱いていたザナルカンド市民の一人としての敬愛の念に、別の複雑な思いが重なっているのをレンは自分に感じていた。シューインの父であるという事実が、今は亡きレンの父の面影と交差する。
 畏敬と思慕、それ以上に懐かしくもあるような・・・。

「そうです。直接お会いするのは初めてですな。召喚士、いや、歌姫レン」
「は、い…」
 そこで、レンとマリサはもう一度顏を見合わせた。
―― もしかしたら…
 レンとシューインが恋人同士だということを、ザンギンは知らないのでは、と。
 考えられることだった。
 二人の思いが通じ合ったのは、まだ最近と言っていいほどなのである。それにシューインから聞いていた家族のすれ違いの状態であれば、レンのことを彼から聞いていないのも頷ける。
 予想以上に戸惑いがちな二人の反応に少しばかり首を傾げながら、ザンギンは更に言葉を続けた。
「今日、いきなりお訪ねしたのは他でもない。先日の評議会からの要請の件です」
「あ…」
 そうだった。
 ことの起こりは、それだったのだ。
 あの要請がなければ、きっとシューインも……。
 そんな大事なことを、二人ともすっかり忘れていたことに気づいた。
 無理もない。この数日の間に、実に様々なことが起きていたのだから。
「もうこのこともご存知でしょうが、エボン殿の件も合わせて説明にまいりました」
「え…。議長が、わざわざ…?」
 マリサの呟きに、こっくりとザンギンが深く頷く。
「例の要請だとて、通例の手順を無視したことでした。それに加えて更に上回る今回の件です。おそらく不可解に思われていることだろうと思い、非礼への詫びもあり、私が参りました」
 正規の訪問ではないにせよ、ザナルカンド全体が戦々恐々としているこの時期に、礼節を重んじ筋を通そうとするその姿勢に、自然背筋を正さずにはいられないレンとマリサだった。
「あ、も、申し訳ありませ…ん。気が、つかなくって…」
 部屋に入って扉の内側に立たせたままだったことにようやく思いが至ったマリサが、ザンギンを椅子に促そうとするのを、片手を上げて静かに断るザンギン。
「どうぞ、このままで」
「でも……」
「このような時です。時間は貴重ですから、失礼ながら早速本題に入らせてもらいたい」

 あたふたとザンギンの応対をしているマリサを尻目に、レンはまったく他のことに気を取られていた。
―― やっぱり……似てる
 親子なんだ、と思った。どんなに冷めた関係であろうとも、血の繋がった父と子。何気ない仕草や、語り口調の中に、彼・シューインの面影が過ぎる。
 そう認めた瞬間から、今まで他の市民たちと同じように敬愛はしていてもなんだか遠い存在だったザンギン議長が、ごく身近な慕わしい人に思えてくる。
 レンが二人を眺めながら我知らず微笑みを浮かべていると、緊張のあまり声を裏返してしまっているマリサが彼女の前を走り過ぎた。
「やっやっぱり、私っ、お茶いれてきますっ!」
 言うが早いか、まるで疾風のように扉を開けてマリサは駆けていった。
 転がるように去っていった風に取り残されたザンギンとレンは、二人同時に小さい笑い声を漏らしていた。

 ふと、ザンギンが訊ねるともなくレンに訊いてきた。
「私が誰かに似てでもおりますか…?」
「えっ?」
 いきなりそう問われて、レンは面食らう。
「先ほどから、懐かしそうに私の顔をご覧になられている」
「あ……。ごめんなさい」
 そう改まって言われて、あまりにも不躾に見つめていたことに、今更ながら気づくレンだった。
「いえ、あの、私の父になんとなく…」
 ザンギンが僅かに眉を曇らせる。
「ああ、なるほど。確か、早くに亡くされたんでしたか…」
「……はい。……それに…」
「それに?」
「……やっぱり、親子なんだなって…」
 それを聞いて、ハタとザンギンの動きが止まった。じっとレンの顔を凝視している。
「…? …あの……?」
 それまで外交用のにこやかな笑顔を崩さなかったザンギンの突然の無表情に、レンは戸惑いを覚える。
―― 言わない方が良かったのかな
 ほんの少し、居心地の悪い時間が流れる。
 しかし、すぐに得心したようにザンギンが頷きながら、今度は心からの笑みを浮かべて言った。
「そうですか。あなたでしたか。あれを変えてくださったのは」
「え……」
 どう返事をしていいのかわからず、レンはなおも困った顏になる。かと言って、否定するつもりも、その必要もないとも思える。ザンギンのすべてを見透かすような瞳を見つめていられなくなって、レンがすっと目線を外した時だった。

「レン! レンっ! 大変よっ」

 マリサが大声で叫びながら、つい先ほど出ていったばかりの扉から部屋の中に飛び込んできた。
「どうしたの? マリサ」
 来客中、しかもザナルカンドでも一・二を競うほどの賓客の前で、マリサがそれさえも失念してしまうほど取り乱しているということは、余程のことがあったのだろうと容易に想像はつく。
 先日のシューインのことや、まさにザンギンがその用件で来ている評議会からの要請があった時でさえ、今ほど平静を失ってはいなかった。
「あ、ザンギン議長っ! 議長も、すぐにいらしてくださいっ! スフィアに、シューインさんがっ…!」
 レンの隣りのザンギンを見て、更に慌てたように言い募るマリサ。
「えっ!?」
「なに?!」
 興奮のあまりよく要領を得ないマリサの言葉の中に、シューインの名を聞きつけ二人同時に驚きの声をあげた。
 途端に、まだ開け放しになっていた扉から外へと駆け出すレン。ザンギンもすぐにその後を追っていく。

 レンの部屋には映像を映し出せるようなスフィアはない。レンは、映像スフィアがある、彼女の部屋に一番近い礼拝堂奥の広間へと向かった。

―― 何があったの? シューイン!

 広間は大勢の人々で埋まっていた。まるで、寺院中から集まってきているようだった。

 そして、広間の奥の壁面近くに置かれた大型の映像スフィアに。 

 暗い牢の中、鉄格子を掴み暴れているシューインの姿が映し出されていた。








     − 第十八話 END −





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