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〜 FF NOVEL <FFX-2> 〜
by テオ


翼に変えて

〜エピローグ・見えない翼〜







人の蒔いた因果の種が 時の螺旋を巡りめく

果て無く続く 罪の連鎖

繰り返される 儚き希望

人々の悲しみと絶望を糧として

無限の夢幻を 繰り出すために

『シン』という応報を 甘んじる







1000年の後 夢幻都市ザナルカンドは
まさに そこから来た少年によって 永遠の呪縛を立ち切られる
召喚士の末裔の少女とともに


スピラも 夢のザナルカンドも 長過ぎる教訓を超えて
二度とふたたび 悲しい過ちをおかさないために

始まりも終わりも

すべては”愛”の名のもとに


シンとヴェグナガン
微妙なバランスのもと 拮抗していた二つの脅威
一方は具現として猛威を振るい 片方は闇の奥深く隠蔽されて
互いに引き合い 反発していた


シンがいなくなり 夢のザナルカンドが消滅した

均衡が崩れた ――― スピラ


そして


一度は手放した半身を求めて

永き時の末に 絶望の権化と化した魂を引き寄せようと

ヴェグナガンの不気味な鳴動が始まる……










…… to be continued FFX−2


















 ひとかけらのスフィア

 レンの残した 想いのスフィア

 愛しい人へ伝えたかった 最後の

 言葉が 想いが

 たった一つのスフィアとなって

 1000年の時を ―― 超える












1000の言葉を尽くしても

伝えきれない想いがある

1000の時を過ごしても

忘れられない人がいる


私に翼があったなら

今すぐにでも あなたのもとへ飛んでいくのに


人は 別れるために出逢うのか

それとも 再び逢えることを願って別れるのか

時は 果て無く巡りゆく

その流れの中の ほんの一瞬

出逢えたことが 奇跡なのだから

刹那が連なり 無限となるのだから

だから 信じよう

この出逢いは 永遠なのだと

またいつか 出逢えることを





言の葉は 見えない翼

飛べない人が たったひとつ

遠い過去へと 遥か未来へと

届けることのできるもの

信じることができるもの


だから

1000の言葉を超えて

1000の時を超えて

この 想いを伝えたい

見えない 翼に変えて













翼に変えて < 完 >














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