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<<マリ☆フェス>>

僕のマリッジ・ブルー
【FF8】アーヴァイン





 今朝は、雨雲がのさばっていたここ数日とはうって変わって、最高のお天気。日中も晴れとの予報だ。当たり前だよ、お日様みたいな君が晴れ姿を迎えるこの日だもんね。
「アービンも主役やろ〜!」
 とかって、突っ込まれそうだけど、結婚式における花婿の価値なんて、ないに等しいと思うんだよねぇ。花嫁の隣にいなきゃいけない必須の存在だけど、注目はされやしない。花嫁のオプション、おまけのようなものさ。

 勿論、それでいいんだ。
 君とこれからを生きていける、“添い遂げる”ってやつが出来る。
 所有物なんて滅相もないこと考えてはない、けど、「君は僕のもの」と、言っても許される(言ってみたかった!)。
 僕の取り分はこんなにも沢山あるんだから。


 昔も今も君の傍にいて、たった一つだけ不満なことがあった。
「覚えてへんわ〜。やっぱG.F.(ガーディアンフォース)の影響かも!」
 なんてあっさりかわされそうだから内緒にしておくけど、あの孤児院にいた時のことなんだ。走り回ってばかりの君も、ほんの時たま気まぐれにおままごとで遊ぶことがあった。
 まませんせいのエプロンを引きずる“お母さん”のセフィ。可愛かったな。
 それでね。僕さぁ、“お父さん”になったことが一度もないの。これ、本当。
 “お父さん”は仕事に出なきゃならない、ずっと“お母さん”の隣にはいられない。僕は自分にそう言い聞かせて、いつもの長男役“ぼくちゃん”に甘んじていた。
 でも、外で遊ぶ前にしぶしぶ「行ってきます」とセフィに言わされて、走っていくスコールやゼルやサイファーが(男の僕を差し置いて、キスティがなった時も二〜三回あったなぁ、あ〜、泣ける話……)とってもうらやましかった。“赤ちゃん”の人形を握りつぶしてしまいそうになっちゃった位。

 でも、もういいんだ。
 ごっこではなく、君の旦那になれるんだから。実際の一度きりで構わない、なんてね。本気で思ってるよ、うん。


 輝く君を迎えに、ふさわしい格好に着替える。
 衣装の堅苦しさは気概を促す――幸せにするぞって。
 一人進むと二人で歩ける未来を夢に見る――幸せになろうって。

 花嫁控室と貼り紙のある扉に、僕はたどり着いた。
 さあ、君の笑顔を受け止めさせてね。君を包み込む唯一の居場所に、僕はなりたい、なってみせるから。

 こんこん。

「どうぞ〜」

 かちゃり。

 まさしく太陽をいだく空の青さにたとえられる、僕のマリッジ・ブルー。

Copyright (c) 2002 にじます


■あとがき■
この話を書いた日は、他のマリッジ・フェスティバル参加者の方が沢山FF8モノを投稿された時でした。それに便乗した即興作品です。ライトな乗りでさらさらりと書け、楽しかったです。
幸せに頭が沸く男の人を書いてみよう、そう思いついたところアービンに白羽の矢が立ちました。



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